ミラノサローネ2016レポート

Chapter01 過去最高の来場者数となった「ミラノサローネ国際家具見本市」

世界一の規模のデザインイベント「ミラノ・デザイン・ウィーク」。メインとなる「ミラノサローネ国際家具見本市」は4月12日〜17日に開催され、今年は37万2,151人という過去最高の来場者数となりました。ミラノ市街のあちこちで催されるフォーリサローネもますます出展数が増え、ミラノの街は大いに賑わっていました。

来場者数が表すように、ミラノサローネ会場の人気ブランドのブースは、例年以上に大勢の人で溢れていました。中でも華やかな展示で賑わっていたのはカルテル。10名のトップデザイナーごとにブースをつくって新作を紹介、さらに新シリーズ「カルテル キッズ」を発表しました。プラスチック製のカラフルで軽快な子ども家具は、世界中で人気を集めそうです。

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Chapter02 ファッションからスポーツブランドまで。ジャンルも広がるフォーリサローネ

フォーリサローネでは、年々出展者のジャンルも広がっているようです。今年は、スポーツブランドのナイキが初出展。ナイキのシューズに使われている紐やファブリックを用いた楽器やスツールなどから映像まで、世界で活躍する10人のデザイナーによるインスタレーションを発表しました。

ファッションブランドの出展はここ数年ですっかり定着し、今年はご存じフランスの老舗メゾン、エルメスが話題となっていました。レンガでつくった会場は、メキシコの建築家がデザイン。スポットライトが神々しく差す神殿のような雰囲気の中、最高レベルの手仕事でつくられた家具やインテリア小物が展示されていました。

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Chapter03 人気ブランドの見応えある展示

近年人気の高まっているデンマークのブランドHAYは、大きな空間を使ったダイナミックな展示を展開。レベルの下がった広いスペースに迷路のような暮らしのシーンをつくり出し、HAYの魅力をたっぷり伝えていました。また、ポップアップストアやカフェも設けられ、買い物も一休みもできる人気のスポットとなっていました。

ここ数年、写真を大きく背景に使った幻想的なインスタレーションで独自の世界観を提案し続けるオランダのモーイは、今年もさらにパワーアップ。鳥の愛らしい照明器具やソファを立てたパーソナルチェアなど、独特の新作を発表していました。

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Chapter04 町歩きが楽しい屋外展示。日本からの出展も増加

町歩きもミラノ・デザイン・ウィークの楽しみの一つです。アウトドア家具界を牽引するパオラ レンティは、毎年、元修道院の自社を開放しての展示を行っています。敷地内の庭での展示は他では味わえない心地よさ。上質な屋外家具を体験しながら、ちょっと休める憩いの場ともなっています。

また、今年は日本からの出展も多数ありました。シチズンや旭硝子など、アートのような美しいインスタレーションやアイシン精機のように体験型の楽しい展示もありました。アイシンの自由に刺繍ができるミシンを試せる体験コーナーは、列ができるほどの人気で、ミシンを楽しむ男性の姿も多く見かけました。

2016年はより幅広いジャンルからの出展が楽しめたミラノ・デザイン・ウィークでした。

エディター / 内田みえ

インテリア・マガジン『コンフォルト』(建築資料研究社)の編集に携わり、2001〜2003年同誌編集長を務めた後、フリーランスの編集者として独立。「ものづくり」とその「現場」に興味を持ち、建築、インテリア、デザインといった分野を中心に編集・ライティングを手がける。